次世代の子どもたちと共に
宮崎教会牧師(宮崎)
中條 邦子(ちゅうじょう・くにこ/『世の光』編集委員)
女性連合が大切にしている活動の中に「後継者の育成」があります。女性連合のホームページをご覧いただくと、「全国小羊会キャンプ」「献身者デー」「女性連合奨学金」「献身者研修会」について掲載されています。
今回は、女性連合における小羊会についてご一緒に考えていきたいと思います。
女性連合が発行している『小羊会ハンドブック』には小羊会活動の経緯、1960年の連盟の機構改革によって、当時の婦人部門が小羊会(子供会)の責任を持ち、指導に積極的に取り組むことになったとあります。その中で、1981年にハンドブックが編集・出版され、1983年に「全国小羊会キャンプ」が開始され、1989年に小羊会プログラム資料集『光のこども』や『世の光』に「小羊会例会プログラム」の欄が設けられ、推進、指導するためのヒントを提供し続けていると記されています。
ここで、注目したいのは、「小羊会」への「指導」という言葉です。女性(婦人)連合は小羊会の子どもたちを指導の対象にしていたことが分かります。何を指導したいかといいますと、『小羊会ハンドブック』11頁の「小羊会の目的」にも記されていますように、「◆教会に集う子どもたちが、その自我形成の時期に当たって、聖書を通して神の愛に触れ、主イエスを救い主と信じ、◆信仰によって成長し、教会と親しみ、伝道する喜びに導かれ、◆世界と、そこに生きるすべてのいのちをいつくしみ、神の愛と祝福を分かち合う人となるように、育て導くことです」。そして、この目的を共有し続けるために、「五つの約束」(1・聖書を読む、2・お祈りをする、3・礼拝に出席する、4・献金をする、5・友だちを誘う)が掲げられています。これらを見ますと、これまでの女性連合の小羊会の位置づけは、あくまでも、教会・女性会が子どもたちを「後継者」と位置づけ、育て導く・指導の対象であることが伺えます。
現在、教会に来る子どもたちのほとんどは、クリスチャンや求道者の保護者と共に来ていることと思います。とくに、コロナ影響下にあって、なかなか、教会に通うことも難しくなっていることと思います。その子どもたちや保護者と共に生きるものとして、神さまの愛と福音を分かち合う、共に信仰をはぐくみ合う、共に世界の人びとと出会う。その中で、主の恵みを必要としている人びとがいることを知り、その人びとと共に生きる生き方を選び取ること、それが、私たち主から生かされている者の使命であり、「小
羊たち」が指導の対象ではなく、共に主に生かされ、与えられた命を共に生きる者であることを覚えます。近年、子どもたちが少なくなり、活動休止中の女性会も増えています。これからの「小羊会」を考えていくことも大きなテーマです。
女性連合がこれまで大切にしていたことを踏まえ、目的や約束をもう一度見直しつつ今を生きている子どもたち、これからの子どもたちと共に主の下で生かされていきたいと願います。