〜これからの女性連合〜
「女性連合・私たちのひろば」(2024.3.9,10)報告
「これからの女性連合」検討チームメンバー
松坂有佳子(まつざかゆかこ・静岡教会)
「世界バプテスト祈祷週間(以下、祈祷週間)のない女性連合ってどうなんだろう」という問いを立て、3月9日(土)、10日(日)の両日「女性連合・私たちのひろば」(以下、ひろば)が開催されました。「この問いは祈祷週間をなくせと主張しているのではなくて、このまま守りましょうと言いたいわけでもなく、思考実験のようなものです。大切なものって、失くしてしまってから気が付いたりしますよね。なかったらどうなのかと想像してみましょうということです」と問いが解題され、対話が始まりました。
9日のひろばでは、祈祷週間が作って来たつながりについて主に対話が展開しました。10日は「女性連合には未加盟であっても祈祷週間献金には参加する教会があるが、祈祷週間の推進をしなくなった女性連合には存在意義はどれだけあるのだろうか」という投げかけに始まりました。
女性連合設立前からのベテラン会員や「わたしはなぜここに参加しているのだろう?」と戸惑いながらもその声を聞かせてくれた若い世代、対話の良いところは、それぞれの知識や経験年数が違うことが全く障壁にならないばかりか、反対にそれぞれの多様性が生きてくる点にあります。それぞれの回は異なる切り口から対話が始まることになり、異なるポイントが掘り下げられ、互いの声が重層的に響く醍醐味(だいごみ)を味わうひろばになっていたように感じます。
両日ともに「『祈祷週間がなかったら』なんて考えられない」と体験に裏打ちされた情熱が語られ、女性連合の活動は「『世の光』発行」や「小羊会活動」「アジアフィールド伝道」などにしても、「世界伝道」の使命と密接につながっており、「祈祷週間なくしては、腑抜けになってしまうのではないか」という意見も語られました。
1973年頃はまだ、女性は結婚して家庭に入り主婦になるのが当たり前とされていた時代で、自分たちの祈りとささげもので世界伝道に参加するという使命は、自発的な連帯が持つ大きな力とその中に働かれる主を体験する解放の出来事だったのではないか、という声もありました。また他教派から転入してこられた方がたから、女性連合の活動について、とても驚かれるという話もありました。つまり女性連合が「世界伝道」の使命を掲げ、自主独立した組織として活動し、創刊75年を数える機関誌発行の実績を持つことなどはどれも、他教派に類を見ないことであるということでした。
さらに国外の状況などからも、まだまだジェンダー差別やセクシュアルハラスメントなどの問題が根深くあり、女性がつながり助け合い励まし合う意味は大きいと感じているとの声もありました。そしてそれらの声を受け「世界とつながろうと懸命に歩みながら、国内の教会女性会やメンバー同士が深い絆でつなげられてきた」の言葉は、深く印象を残すものとなりました。 (6月号に続く)