神は幻想を憎む
女性連合書記 戸井田敦子 （といだ・あつこ／西川口教会）
「これからの女性連合検討チーム」が立ち上がった。理念や活動の見直し、切迫した財政危機など、検討課題は山積みだ。私たちは、今まで当たり前のように、そしてもしかしたら惰性と前例に従って行ってきたことを、見直す必要に迫られている。「今までやってきたことを否定するのか？」「目標を下げるのはあまりに人間的な決断だ、もっと主を信じてささげられるのでは？」などと、いろいろな思いがせめぎ合う。私たちは信仰によって結び合わされた共同体だから、そして常に誠実でありたいと願うからこそ、そこに理想が生まれる。理想は私たちを励まし成長させるが、時として、理想通りにいかない現実は、私たち自身を苦しめ、他者を裁いてしまう。
内藤淳一郎（ないとう・じゅんいちろう）著『一日の発見』７月５日には、私たちは、主イエス・キ
リストと結ばれていることによって、自分や他者に理想を求めて責めることから解放される、と説かれている。そして表題に挙げた、ボンヘッファーの言葉を引く。私たちの中には、私たちと結ばれた主がいてくださる。この転換期の中で、理想という「幻想」ではなく、「現実」を見つめ検討し、み言葉に従って共に歩み続ける。そのようでありたいと心から願う。