和解の証人として歩む女性たち
国際ミッション・ボランティア
佐々木 和之(ささき・かずゆき)
女性連合の皆さま、いつもお祈りをありがとうございます。
昨年10月、私が平和学教員として働いてきたProtestant Institute of Arts and Social Sciences(PIASS)がProtestant University of Rwanda(PUR/ルワンダ・プロテスタント大学)に改称されました。2025年もこのPURを拠点に、主にある平和と和解の働きに仕えていきます。引き続きお祈りとご支援をよろしくお願い申し上げます。
昨年の12月27日、皆さまからご支援いただいてきた女性協同組合「ウムチョ・ニャンザ」のクリスマス会に、佐々木恵、元同僚のゴレッティさん、三名の日本人留学生、二名のルワンダ人学生と一緒に参加しました。輪になって座り、女性たち一人ひとりが、自分自身の言葉で一年を振り返っておられたのが印象的でした。交通事故に遭われたり、病気になられたり、親族を亡くされたり、あるいは、未婚の娘さんの妊娠・出産のことで苦労されたりと、大変な経験をされた女性たちもいましたが、その度に仲間同士で助け合い、乗り越えてきたことが力強く証しされました。また、それまで家賃を払って借りていた工房の購入、協同組合としての許認可取得、洋裁技術と収入の向上、そして、PURで実施された和解の授業に特別講師として参加したことや、国際平和デーのイベントで登壇したことなど、2024年に神さまがくださった恵みの一つ一つを数え、感謝する時となりました。
2025年の初仕事は、PUR平和紛争学科の三年生を対象に実施した和解集中講義でした。参加者の多くは紛争を経験してきた国々の若者たちで、肉親を殺害された人たちも含まれていました。講義の前半には、家族や同胞を殺した敵側の人間と和解するなど「不可能だ」と言っていた彼らが、「難しい。でも可能だ」と言う者たちへと変えられていく中に、聖霊の働きを感じずにはおれませんでした。そして今回も、この講義においてウムチョ・ニャンザの女性たちが大虐殺後の癒しと和解の歩みを力強く証しされ、「和解の証人」としての大切な働きを担ってくださったことに感謝しています。「赦しとは憎しみという重荷を降ろすこと」と教えてくださったフランソワーズさんが、授業の後、ご自分の苦難の歩みを振り返り、「私はその中で多くを学んだからこそ、教えることができるのです」と語っておられたのが深く心に残りました。 (1月21日記)