今月のことば

今月のことば 2025年5月号

執筆者
中條 邦子
所属教会
宮崎教会[宮崎]

ウクライナからの子どもたちを通して

女性連合副会長
中條 邦子(ちゅうじょう・くにこ、宮崎教会[宮崎])

 

 宮崎教会が母体となっている、みくに幼稚園に昨年12月からウクライナから避難されているご家族の二人のお子さんを受け入れています。ご両親は英語が話せますが、子どもたちの言語ツールはウクライナ語のみです。私たちもウクライナ語はもちろん英語もおぼつかない状態での受け入れでした。
 保護者から「日本語に慣れてほしいので、日本語で話しかけてほしい」と言われました。しかし、本人たちは何を話しかけられているか全く分からず不安だったと思います。保育者たちはスマートフォンに翻訳アプリを入れて、伝えたいことを日本語からウクライナ語に変換して伝えていましたが、子どもたちの言葉はスマートフォンのアプリではキャッチされず、子どもたちが思っていることや伝えたいことがなかなか私たちに伝わりません。私たちは子どもたちの気持ちをどうしたら受け止めることができるのか、葛藤の毎日でした。しかし、少しずつ日本語を覚え、話さなくても動作で保育者たちにしたいこと、思っていることを伝えるようになり、お友だちとの関わりも増え、笑顔も増えました。4ヵ月の間だけでも楽しいエピソードがたくさんあります。
 これからいつまで彼らが日本で過ごさなければならないのか、ウクライナを覚えての祈りが具体化されましたが、いつの日か喜びと感謝の祈りへと変えられることを願っています。
error: この記事は保護されています