わたしたちの平和
~平和について考えてみよう~
富田 直美(とみた・なおみ)
市川大野教会[千葉]
聖書
キリストは、私たちの平和であり、二つのものを一つにし、ご自分の肉によって敵意という隔ての壁を取り壊し、数々の規則から成る戒めの律法を無効とされました。こうしてキリストは、ご自分において二つのものを一人の新しい人に造り変えて、平和をもたらしてくださいました。(エフェソ2・14~15、聖書協会共同訳)
賛美歌
「キリストのへいわ」(こどもさんびか34)
おはなし
暑い毎日、皆さんはどのように過ごしていますか。8月は平和について考えるプログラムがたくさんあります。礼拝で平和宣言を唱和する教会もあるかもしれません。わたしの教会でも、「平和を覚える日の礼拝」がもたれます。それは今から80年前、8月6日に広島、9日に長崎に原爆が投下されたこと、第2次世界大戦という大きな戦争で日本が負けて戦争が終わったのが8月だからです。日本はこの戦争が終わった時に、もう絶対に戦争はしないと決意して平和憲法を作りました。
残念なことに、今世界を見渡すと、国と国が争い、その中で苦しんでいる人たちがいます。家や家族をなくした人の映像を見ると心が悲しくなります。怪我をした人や、食べ物に困っている人を見ると、何か助ける方法はないかと考えます。その気持ちはどこから来るのでしょう。それは、住む家があって、ゆっくり眠ることができ、食べ物に困ることのないわたしたちの「心の平和」から来るのです。
今、あなたは平和に過ごしていると感じていますか。悲しんでいる人やつらい思いをしている人がいないといいなと思います。平和を実現するためには心が穏やかであることが大切です。なぜなら、悲しい思いでいっぱいの時に平和について考えることは難しいし、友だちと喧嘩して腹を立てているのに平和だな、と思う人はいないからです。では、どうしたら心を穏やかに過ごすことができるでしょうか、聖書にはイエスさまが、私たちの心から敵意という壁を取り壊してくださると書いてあります。ですから、イエスさまに「私の心にいつもいてください」と祈りましょう。あなたの心から平和が広がっていきますように。
昨年、日本バプテスト連盟「平和に関する信仰的宣言(平和宣言)」(2002年採択、2019年改訂)に込められた思いを、平易な言葉で交読できる「みんなの平和こうどくぶん」が作成されました。連盟HPからダウンロードすることができます。
(イラスト:飯田 もも[筑波])