エッセイ

あなたに出逢えて良かった 2026年7月号

執筆者
江原都代子
所属教会
相模中央[神奈川]

千年は一日のよう

江原都代子(えはら・とよこ)
女性連合元会長、連盟元タイ派遣宣教師、相模中央教会員[神奈川]

千年は一日のようだ、と電撃的に思ったのは機上から美しい虹を見た時だった。宣教師の任を終え、タイの空港に着くとロビーに祈りと賛美の輪が広がった。名残りつきない時が過ぎてふとみると涙・涙の群れに囲まれた夫がいた。良かったナと思いながらも気持ちは複雑で、機内の私は珍しく無口だった。その様子に気づいたのか朝がた「見てごらん、綺麗な虹だよ」と声をかけられ、窓をのぞくと白い雲の合間に旭(あさひ)に輝く虹が見えた。その瞬間、タイでの5年間が走馬灯のように駆けめぐって一日のように思えた。タイは暑かった! それも一年中だ。このストレスさえなければタイは最高の国だと思う。だが短期ボランティア宣教師の私にとって言葉の壁は厚くテレビは楽しめない、スマートフォンなどない頃とあってストレスは半端でなく、一日が千年のように感じられることもあった。だが偶然とはいえ虹を見たこの瞬間、主のもとでは5年の歳月が喜びの一日に変えられる不思議を体験した。

早くもあれから38年が過ぎて今やタイは目覚ましい発展を遂げて豊かになった。
SNSで瞬時に繋がり、翻訳機能を使ってタイ人とも話すことができ、日本人教会で交わった方がたとも祈り合うことができるようになった。これまでに女性連合は「世界バプテスト祈祷週間」に集中して祈りささげて宣教師を派遣してきた。そのこともあって世界の女性たちと交流し協力してきた年月がある。そのことを思い巡らしていた矢先、昨年の女性連合総会・信徒大会に「韓国バプテスト女性宣教連合」からの使者が訪問してくださったのには驚いた。代表の方がたの確信に満ちた美しい姿がまぶしかった。賛美と証に共感しながら、私たちにも再び全世界に出て行って福音を知らせ、「神による平和」を届ける時が近づいて来たことを予感した。

最近、傾聴ボランティアに参加して楽しい作業をした。講師が「自己紹介を聞いて受けた夫々(それぞれ)の『良い印象』をこの葉片(ようへん)に書いて本人に渡してください」と告げた。その人の第一印象に感応して「良い言葉で書く」とは何と素晴らしいことか、と共鳴して書いた。

そして受けとった十人十色の「言葉のプレゼント」に彩色して、描かれた木の枝に貼って「自分の樹」を完成させた。その中に講師がくださった言葉「あなたの生き方に乾杯!」を見つけて嬉しくなった。私もこのような視点で人に出逢って「あなたの人生に乾杯!」とエールを贈れるような人になりたいと思った。今日も良い一日、百回ありがとう!

主のもとでは、一日は千年のようで、千年は一日のようです」(Ⅱペトロ3・8b)

 

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