時代の転換点

時代の転換点に立って 2023年12月号

新たな50年の歩みの始まり

実行委員 安武 知子(やすたけ・ともこ/南名古屋教会[愛知])

 

2023年10月21日、第51回女性連合総会・信徒大会が、(議案の一つが宿題として残ったものの)主の豊かな導きの中で幕を下ろしました。

4年ぶりとなった大会では「日本バプテスト女性連合自主自立50周年記念」と銘打った特別プログラムが催され、歴史を振り返り、新たな第一歩を踏み出す時の到来が告げられました。
記念講演の中で、金丸英子(かなまる・えいこ)先生(西南学院大学教授)は歴史を紐解く中で、50年前に展開された「神の同労者としての女性連合の使命とその立ち位置」の確立過程を詳(つまび)らかにされました。才藤千津子(さいとう・ちづこ)先生(西南学院大学教授・神学部長)は「移行期・過渡期」にある私たちの世界〜変化を求められている時代の中で「『危機』は危うい時であるとともに恵みと希望の機会(チャンス)の時でもある」と語られました。また検討チームから新しいビジョン(案)が提案されました。


「時代の転換点に立って〜これからの女性連合〜」シリーズでは、女性連合が自主独立した一つの信徒運動団体であることを踏まえた上で、現時点で岐路に立っていること・新たな理念と使命(ビジョン)を持って生まれ変わらねばならないことを確認し、さまざまな角度からの示唆・意見が表明されてきました。

「変化を求められている時代は、危うい時であるとともにチャンスの時である」というプラス思考への転換にフォーカスを当てたいと思います。

私たちには50年の長い歴史を経て積み重ねられてきた連帯の祈りを受け継ぎ、希望を持って変化の時代を生きる使命を与えられています。日本バプテスト女性連合の揺るぎない土台をなしているビジョンは以下の通りです。

世界伝道・宣教という世界の平和を願う働き

「神の同労者」として全国の女性会の皆さまと連帯し、愛し合い、祈り合い、恵みを分かち合い、力を合わせて働く。

BWA(世界バプテスト連盟)、ABWU(アジアバプテスト女性連合)のメンバーとして世界各地の女性連合と連帯し励まし合って歩む。

  これらは、世界がさまざまな危機に直面している中にあっても変わらず女性連合が大切にしてきた働きであり、時代が変わっても揺るぎないものであり続けます。一人や教会単位では実現できないことも、日本バプテスト女性連合として集まることでできることがあるのです。女性連合にとっての危機は、時の流れの中で起こった大きな社会の変化、すなわち女性の役割・立場の変化と、それに伴う会員の高齢化による担い手不足と、会費と『世の光』の購買数の減少です。会計の健全化、働き手のオーバーワークの解消など、皆で知恵を出し合って改革すべき喫緊(きっきん)の課題があり、このまま手を拱(こまね)いていることはできません。

社会の変化は止められませんが、日本バプテスト女性連合として世界に羽ばたく活動を継続して行うことができるよう、変えるべきことは変えるべきです。女性大会は主のお導きを仰ぎ、祈り合って、危機をチャンスに変えるための大胆な方策を打ち出し、新たな女性連合へと生まれ変わる時となりました。

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