新しい場所へ
実行委員 田中 明子（たなか・あきこ／相浦光教会［長崎］）
実行委員２年目になります。
西九州の女性会では、会長教会の順番について申し合わせがあり、２年間の副会長をした後、２年間の会長をすることになっていて、会長は女性連合の実行委員を、副会長は小羊会を兼務することになっています。副会長の間に会長の実務を学ぶというシステムで、それなら私でも何とかなると甘く見ていました。副会長兼務である小羊会も、私は全く関わったことがなく難しいことを申し出て、会長教会が引き受けてくださっていたのです。
ところが、コロナです。２年間、他の役員の方たちと全くお会いしないまま会長を引き継ぐことになりました。不安で一杯です。この不安はどこから来るのでしょう。人は、やはり会わなければ、と思いました。慣れないハイブリッド式での女性会拡大役員会開催。そうすると、今回も小羊会を引き受けてくださる教会がないという現実にぶつかりました。それでも１年目は、私の通う教会の武林真智子（たけばやし・まちこ）牧師が引き受けてくださいましたが、今後も奉仕教会を順番で回すのは難しそうです。
これまで女性会の中でくすぶっていたジェンダーの課題も再燃しました。後継者の育成は女性だけの問題ではない、いや、これまで女性たちが祈りを持って関わってきた奉仕だ、等々。おや？ どこかで聞いたような。そう、女性連合の実行委員会で話題になる機構改革の話と似ています。毎回実行委員会で、また２ヵ月に一回の「私たちのひろば」で話される内容と酷似しているのです。
女性連合という全国組織の中で「機構改革」が語られている。膨大な資料の前で、この資料を作られた人がいると感謝しつつも、私には難しいと敬遠している私がいます。しかし、全国の問題は、私の地方連合の問題であり、私の教会の問題でもあるのです。
さて、小羊会を担うことができない女性会は、地方連合に実態を訴え、話し合っていただきました。その結果、今年初めて「西九州みんなのサマーキャンプ」が開催されることになったのです。開会礼拝と閉会礼拝以外の時間は、各会が自由に主体的にプログラムを進めていくのです。ゲームあり、ダンスあり、聖書の各場面のスキットあり、プール遊び、花火、夜の散歩、ドライブ、ＢＢＱ等々。９８名の参加で、夏を満喫した一泊二日でした。
開会礼拝では長崎教会の曹銀珉（チョ・ウンミン）牧師が、カナの婚礼でイエスさまが水をぶどう酒に替えられたのは、参加した皆に、主にある交わりと喜びを与えるためというメッセージを、閉会礼拝では大村古賀島教会の川久保拓也（かわくぼ・たくや）牧師が、モーセの死後、ヨシュアとイスラエルの人びとはどんなにか不安であったろう、モーセの死は変化を余儀なくされたであろう、今私たちはイスラエルと同じ状況にある。しかし信頼する主は、まだ見ぬ新しい場所へと導いてくださった。あなたと共にいると言ってくださったというメッセージをしてくださいました。
そうですよね。時代と共に変化するのは仕方がありません。来年の地方連合女性会長を引き受けてくれる教会が決まっていません。女性会という組織を解体したという教会もあります。働き手がいないという教会も多いです。しかし主に信頼して進むとき、必ず主は共にいて、新しい場所へと導いてくださることを信じます。
１年と少し、地方連合女性会長として不安一杯で過ごしてきましたが、地方連合が新しい試みをしてくださって、信仰の友と会うことの喜び、主が共にいてくださるという確信を得ることができました。女性連合の機構改革も、経済問題を始めとして課題満載ではありますが、私も女性連合の一員として、自分のこととして祈りに覚え、主を信頼していきたいと思います。