時代の転換点

時代の転換点に立って 2023年7月号

わたしたちの希望—ビジョン

女性連合役員 書記 戸井田敦子(といだ・あつこ/西川口教会[埼玉])

 

5月24〜25日に、地方連合の実行委員の方がたにお集まりいただき、実行委員会を行いました。時代の転換点にいる今、実行委員としての大変な役割を担ってくださることに感謝いたします。
タイトなスケジュールでしたが、実行委員の皆さんが、女性連合の課題を自らのこととして捉え、全国の女性会に現状をどう伝え、機構改革をどのように行い、未来を一緒に考えていくためにどうしていったらよいのか、真剣に討議を重ねてくださり、大きな励ましと希望をいただきました。

機構改革は「変化」です。人は往々にして変化を嫌います。変わらないでいようとすること、これをホメオスタシス—恒常性というそうです。生体としては必要不可欠であり、なかったら生きていけません。また、組織や社会が、成長し拡大していく方向にある時は変わらないことが安心ですし、結果も出ますので非常にうまく働きます。しかし、縮小し危機的状況にある時、変わることを拒否してそれまでの方法や考えに固執していた場合、組織の力を弱め、最悪の場合、消滅ということもあり得ます。
この時、組織や社会が縮小し危機的状況にある、ということそのものが「悪い」「悲しい」ことなのではなくて、その状況に対応できず変わることができない、ということが問題なのだと言えます。今の女性連合の課題は、今までと同じ活動を続けていかなければならないとしたら残念なことかもしれません。しかし、ひとつの現実として受け止めれば、これからの時代を新たな宣教理念に従って歩みだせる、大きなチャンスをいただいたと考えることができます。

そもそも女性たちが集まり、多くの働きをする原動力になったものは何だったのでしょうか。それは「世界の人びとにキリストの福音を伝え、さまざまな痛みの中で苦しみ悲しむ人びとに寄り添い、共に福音にあずかる」(『女性連合ハンドブック』4ページ「日本バプテスト女性連合の使命」)のだ、というビジョンです。そのビジョンを実現するために、宣教師派遣という働きを選び取り、連盟と協働して派遣を続けてきました。ビジョンは希望であり、人を動かす力があります。この希望があったからこそ、女性連合は宣教師派遣を支えるため世界バプテスト祈祷週間献金の働きを長く続けることができたのだと思います。

では、私たちのこれからのビジョン、希望とは何でしょうか。先に挙げました女性連合の使命をもう一度振り返ってみます。「さまざまな痛みの中で苦しみ悲しむ人びとに寄り添い、共に福音にあずかります」。このビジョンの根底には、主イエスの憐れみがあります。『世の光』5月号「例会プログラム」で中條邦子先生が詳しく解説してくださっていますが、単に可哀そうだと同情するようなことではなく、自分のはらわたがちぎれるように痛む、ということです。主イエスは、弱り果てた群衆を、重い皮膚病の人を、目の見えない人を、たくさんの痛み苦しむ人びとをご自分のはらわたがちぎれるように深く痛み憐れんでくださいました。

人は変わることを嫌う、と先ほど申しました。み言葉に従っていきたい、と常に祈る私たちですが、忙しい日々の中でそれまでの自分の価値観、自分の思っているイエス像、自分の知っている神さま像がいつの間にかできてしまい、それに従って物事を判断したり、人を、自分を裁いてしまったりします。それは主からではなく、自分から出たものです。そこから解放されるのは簡単なことではありません。だからこそ、私たちは毎日新たにされなければならない。そのために主は十字架にかかってくださった。今も十字架にかかり続けてくださっている、毎日毎日、私たちを赦し続けてくださっています。そのようなイエスの憐れみによって赦された者たちである私たちだからこそ、苦しみ悲しむ人びとの痛みを受け止めることができる、そして共に福音にあずかることを希望として歩んでいくことができるのではないでしょうか。

これからの女性連合の歩みは平坦なものではありません。どのような組織の形が良いのか、どのようなことができるのか、簡単には答えは出ませんが、この希望を胸に、全国の女性たちと繋がりビジョンを持ち続けることを願います。この生みの苦しみの時、共に悩みながら祈りあい、支えあいながら歩んでいく、それこそが共に福音にあずかることの一つなのではないか、と感謝する次第です。

オープンな情報共有・しゃべり場

女性連合・私たちのひろば(オンライン)

ID : 847 3993 0412 パスコード: 697467

2023年度 第2回

7/8(土)10:00〜11:30
7/9(日)14:00〜15:30

ミーティングID:847 3993 0412
パスコード:697467

お気軽にぜひご参加ください!  『世の光』をお持ちください。

error: この記事は保護されています